二次障害への対処に必要な力として
4つあげました。
今回はこの中の生きがいややりがいを育てるいうことを書いていきます。
自閉系の発達障害の子は
相手の感情、気持ちに無頓着なところがあります。
それよりご褒美になるのは「もの」だったりします。
何か達成することで得られるご褒美があったとします。
そのご褒美がお金の場合のイメージイラスト ↓
「もの」にしか興味がなかった子も
お母さんが、できたときの達成を一緒に喜んでいるうち
子どもは 「もの」から 「お母さんの笑顔」に ご褒美の対象が変わっていきます。
つまりお母さんが喜ぶから頑張ろうという気持ちが育つんです。
自閉症は人の気持ちがわからないなんて言われますけど、
私は育つと思います。
なぜかというと
我が子で体験しているからです。
うちの場合は、電車が好きだったので
プラレールがご褒美になってました。
昔、ひたすら プラレールの車輪と線路と
目を近づけずーっとそこだけを見ていて
一緒に遊ぼうとしても全然一緒に遊べなかった息子で、
あんなに「もの」しか興味がなかった息子でしたが
一緒に喜ぶ体験をし、年を重ねるうちに、
「ママのために」と思って行動してくれることが
とても増えてきたからです。
あとは、私自身が見せていくこと
●●だからお礼をする
そういうのを見せてきたからか
今年から働き始めた長男は、
自分の給料を私の新車を買うためのお金にしてほしいとかなりの割合をくれますし、
次男はバイトの初給料で家族にプレゼントをしてくれました。
こんなに優しいのに
うちの子は本当に自閉症か?と思うことも今ではあります。
対人スキルを積み重ねる経験が少ない未熟さから
まだ課題はもちろんありますが、
優しい心は育ったよなぁと思うのです。
ただ、「お母さん依存」の状態は私も望みません。
最終的に目指すのは
報酬を内在化して待てるという状態です。
ご褒美が人から与えられなくても、またすぐご褒美を得られなくても、
不安がらない、焦らない自分を創っていく
それが目指すゴールです。
つまり、
好きなことがあれば
・興味の対象を「もの」から「ひと」に育てることができる
・更に、「ひと」から「自分の中」へと育てることができる
・スキルを育てることができる
です。
では、どうしたら好きなものが増えていくのでしょうか?
この図をご覧ください。
好きになる前段階の好奇心を育てる工夫が必要です。
でも普通以上にブレーキがかかりやすいものを
発達障害の子供たちは持っています。
そのブレーキになるものを取りのぞくというのが最初のステップになります。
・不安を減らす
・不安な刺激を減らす
・見通しが立ちやすくする
そうして安全な環境の元でようやくのびのびと
自分の好きというものが育つ土台ができます。
ただ、ここで最大のブレーキ要因は親だというケースもあります。
つまり、大人基準で判断してし、させないということです。
ここで少し自分の場合を思い出してみましょう。
あなたが子供のころ
あなたが好きになったもので
お母さんに「そんなことしちゃダメ」と言われことはないですか?
つまり、大人になってもそのことを覚えている「ダメ」と言われたことないですか?
子どもにとって親から言われる影響力って相当なものです。
自分の選択はダメなんだ ということから
必要以上にダメがたまる場合もあります。
なぜダメなのか、
対話していくことで子どもの中で納得でき、
自らやめる選択を選べればいいのですがで
そこまで子供に選択権を与えていない親御さんだと
お子さんはどんどんこういう状態に陥ってしまわないでしょうか?
また、相手の意見に合わせるゆえに自分の判断よりも他人を優先し、
他人の許可がないと不安な状態にもなってしまい、
自分の好きなことを見失ってしまう事にもつながります。
(ちなみに、多くの大人がこの状態に陥りやすいです。
もれなく私もでした)
本来、自分の気持ちに素直な子供たちなのに
その自分を失っていくとしたら
とても悲しいことだと思いませんか?
生き延びていくための手段として
対人スキルを身に着けることは大切な事ですが
自分の感情や好きなことをないがしろにしないこと
どちらも大切だと私は考えています。
(実体験もしたのでなおさら)
なので、
対人スキルを育てる事と、並行して行う
好きなこと、生きがい、やりがいを育てるためにできることは、
・好奇心を持てる環境を与える
・機会の提供
・自分の価値観は一旦横に置く
です。
何が好きで、どんなことに興味を持つかは
その子それぞれ違いますが、
その種まきを自分はしているんだ
芽を潰さず育てるんだという自覚と
意識して関わることがポイントになります。
でも、これもノルマ的にではなく
ぶっちゃけ、その方が楽しいんですよね♪
我が家では色んなことをしてきました。
その具体的な内容は次回書いてみます。